ロードレース前の調整に科学的知見を!「ピーキングのためのテーパリング」
みなさん、レース前の調整はどのようにしてますか?
レース前3日は全く乗らない、という人や、ラスト1週間はLSDのみ、という人。
はたまた、いつも通り乗っていつもの練習の延長でレースだ、という人。
レース前の調整にはみなさまいろいろな方法をお持ちだろう。
しかし実際にはそれでうまくいっているのかどうか、はたして効果があったのだろうかと疑問に思ったことはないだろうか。
また、強度を減らしたことがよかったのか、はたまた前日に食べたものがよかったのか、カフェイン摂ったから調子がよかったのか。
いろんな要素があるので、レース前のどの調整がうまく効いたのかわからない。
自分もよく悩んでいた。
そこで、レース前の調整に科学的な根拠を得るために購入した書籍が「ピーキングのためのテーパリング」だ。
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この本は、スポーツ全般のピーキングについて記載されている。
パワーメーターを使用している人には馴染みのあるCTLやATLの考え方が主であるが、
引用されている論文には自転車でのデータが多く含まれている!
ロードバイク乗りには嬉しい内容だ。
◯用語説明◯
・ピーキング:目的の日に能力のピークを作ること
・テーパリング:ピークを作るために練習量を減らしたり、カーボローディングしたりすること
いわゆるレース前の調整はテーパリングに分類される。
テーパリングでは、高めた能力の低下をなるだけ避けつつ、体の疲労を抜くという絶妙なバランスを狙っていく必要がある。
それを感覚で行うのではなく、科学の知見で行うというのが主旨だ。
書籍中には論文に基づいた王道の
・テーパリングの期間
・練習量の減らし方(徐々に減らす, ガクッと減らしてそのまま等)
・練習の何を減らすといいか(強度、持続時間、頻度)
・練習をへらす量(もとの練習の何%にすればが最も効果がでやすいか)
が記載されている。
練習を減らす、と一口にいうが、強度なのか、持続時間なのかはたまた頻度なのか、ということまで考えたことはなかった。
また、
・もしピーキング期間前に練習があまりできていない場合
・ピークを2つ作らなくてはいけない場合
・逆に練習しすぎて疲労が溜まった状態からのピーキングをする場合
・レースが1週間や2週間に及ぶ場合のピーキング
についても、考察と方法がある程度記載されている。
もちろん、すべての場合にゴールデンルールがあるわけではない。
しかしこの本でテーパリングについての考え方を学ぶことで、どのように練習量を調整すればいいかを考える手立てを得られる。
最後は自分の体や調子に合わせたテーパリングを行う必要があるので、王道の方法と考え方を学び、そこから派生させると大崩れしにくいやり方が見つかるだろう。
確かにテーパリングで得られる能力の向上率は数%であるが、その数%がゴール前の競り合いに影響すると考えるとやらない手はない。
特に、年間にたくさんのレースに出られないサラリーマンレーサーなんかは一つ一つのレースにできる限りの手段で勝ちにいきたい。
その大事なレースの準備において、レース前の練習方法で大崩れしてしまうのを防ぎ、きちんと納得の行く走りをするためにもテーパリングを学ぶことは重要だ。
自分は、パワーメーターを買うまではラスト1週間は軽めに流すことにしていた。
パワーメーターをゲットしてからはCTLとATLのバランスを見ながらTSSで管理。
ただ、TSSを貯める方法は特に決めていなかった。
高強度短時間(タバタ的な) or 低強度長時間(LSD的な)のどちらでTSSを貯めるかはそのときの気分や自分に足りてない方を選ぶといった感じ。
それがこの本によって、自分の中に明確な基準ができた。
レース日が決まったら、いつまでに、どの程度の練習をするか。
いちいちレース前に準備ができているのか不安感を持ってレースに挑まなくてよくなった。
今後のレースでうまくピーキングを成功させ、結果を出していきたい。
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ロードレース前の調整に科学的知見を!「ピーキングのためのテーパリング」 - bikephotoaudio’s blog https://t.co/EfPb8JEwDP
— 河森直紀 Naoki Kawamori (@kawamorinaoki) June 22, 2018
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