GARMIN, Pioneer等のパワーメーターのペダリング指標(ペダリング効率、トルク効率等々)についてまとめてみる
パワーメーターが欲しい。
そしてどうせならより使える指標、データがとれるメーターが欲しい。
Garmin vector、パイオニアペダリングモニター、その他パワーメーターによって、共通して得られるデータ、メーター固有のデータがあるので、それをまとめてみた。
言わずと知れた、パイオニアペダリングモニターの一番の強みである。
ペダリングのどの角度のとき、どの向きに力がかかっているかをサイコン上に2次元的に示す。
上死点や下死点、ペダリング中の無駄な力がどこでかかっているかを把握できる。
ペダリング効率=接線方向ベクトルの和 / 合成ベクトルの和×100(%)
チェーンリングの接線方向に力がかかっている割合を示したものがペダリング効率だ。
下図のようにペダリングできていればペダリング効率100%ということだ。
確かに、変な方向に力がかかっていたり、マイナス方向に力がかかっていると効率が落ちるから、これを高めれば楽に走れそうだ。
FTPを5%アップさせるよりペダリング効率を5%上げるほうが楽そうだし。
ただ、ペダリング効率と出力の関係がイコール化は不明。
ペダリング効率が20%上がったら出力20%上がるのだろうか。。
先頭集団に残れるが勝てないレーサーならすぐ表彰台に乗れてしまうような気が。。
あと、1つ上の図はおかしい気がする。
人間のペダリングはどうしても上下方向が強くなるので、接線方向に力がかかりつつも、2~4時くらいの矢印はほかに比べて大きくなるはず。
さらにもっといえば、たしかにモーター的にはペダリング効率100%が最強なのだろうけれど、人間の筋肉とか体の使い方的にはペダリング効率100%がいいのかはわからない。
なんとなくだけど、10~12時あたりで斜め上に引き上げながら前に押し出す力とか、人間の脚で作り出すのって無理がある気がするし、ずーっとペダルに力がかかっているということはそれだけ筋肉が休む時間がないことのような気もするので。
まあペダリング効率30%より70%のほうがよさそうだけど、100%がベストかはわからないというのが自分の結論だ。
そのへんはパイオニアが大量のデータをとって「ペダリング効率が何%のとき人間が最大のパワーを出せるか」という論文でも書いて欲しい。
もひとつ。
ペダリング効率は、踏んでいる出力が高くなるほど高いパーセンテージになりやすいらしい。確かにマイナス方向の力は脚の重さ程度のため、プラス方向の力が大きくなれば相対的に割合が減り、ペダリング効率が向上したようにみえるはず。
100Wでだらだらまわしてるとき、後ろ足で40W分ロスがでてたら効率は60%であるが、320Wでガツガツ踏んでるとき40Wのロスがあってもペダリング効率は87.5%になるという理屈だ。
・メリットまとめ
上死点や下死点で、変な向きの力がかかっているのを改善することができる
・不明点まとめ
ペダリング効率という数字を100%に近づけることが最速への近道かわからない
パワーフェーズは、トルクのかかり始めと終わり、またピークパワーの角度がわかるというもの。
下画像の濃い青のところがピークパワー、薄い青のところがトルクのかかっている角度である。
ちなみにピークパワーは出力の50%のところで基本設定されているとのこと。
パワーがかかっている角度を積分して50%が一番小さくなる範囲にしてるんかな?
ピークパワーのパーセンテージは任意に変更可能みたい。
力のかかり始めが遅いとかは直せるし、下死点を超えてもかかり続けているということは無駄な力が生じている可能性があると考えられるので、多少のペダリング改善にはつながりそう。
ただ、力の向きまで表示できるパイオニアのペダリングモニターモードにはかなわないかなあ。。下死点で力が生じてても接線方向だったらいいわけだし。
ピークパワーが4~5時のあたりに来てたら下死点で踏みすぎとかは予測できるけど、あまり明確ではないし。
◯プラットフォームセンターオフセット(PCO)◯:GARMIN Vectorのみ
プラットフォームセンターオフセットは、ペダルを踏んでいる部位が、ペダルの中心からどれだけズレているかがわかるというもの。
クリートの位置決めとか外に向かって踏みすぎとかそういうのがわかるんかな。
ただ一昔前に流行ったQファクターを小さくしたいぜっていう人には無用な機能かもしれない。
あと物理法則で考えたらより内側を踏んだほうが歪みによるロスが少なさそうだし、より外を踏むほど大きな歪みが出そうなのでよりパワーが出てると錯覚しそう。
ペダル面のセンサーが位置を示すという表記だから、そのへんも調整されてパワーが計測されているのだとは思うけど。
・メリットまとめ
PPは普通のパワーメーターよりは下死点や上死点での力のかかりを意識できるし解析できる。
楕円リングとか使うときは踏み込み位置を調べるのにもいいかも。
POCはクリートの位置決めもしやすいかもだけど、大した価値がない気もする。
無いよりはあったほうがいいかなという程度なのかなあ。
・不明点まとめ
ペダリング中のトルクのかかっている位置はわかるが力の向きまではわからない
→パワーフェーズの (厳密な) 有効活用法がやや難しい
◯トルク効率◯:おそらく共通
GARMIN Edgeシリーズを使用していればROTOR INpower, SHIMANO, stages等でも表示されるらしい。
トルク効率はペダルにかかった全ての回転方向(正回転、逆回転含む)のトルクのうち、前に進む向きにかかったトルクの割合。
引き足時にペダルを押し下げる力が完全にゼロなら100%になるはず。
まあ知ってて損はなさそう。
これもペダリング効率の所で述べたように、強く踏んでる時のほうが100%に近い値が出やすくなりそうだ。
◯ペダリングスムーズネス◯:おそらく共通
ペダリングスムーズネスの計算はPavg /Pmax ×100%とある。
最大トルクに対する一周ぐるっとペダルを回す間にかかったトルクの平均というものだ。
最大トルクと平均トルクが同じならガタつかずスムーズに回っているということだろう。
なのでこれも100%に近いほうがスムーズだという指標だ。
しかし例によって人間の筋肉とか体の使い方的にはペダリングスムーズネス100%がいいのかはわからない。
人間の脚は上下運動なので、上下に踏むときのほうが大きな力を出しやすく肉体的な負担が少ないはずだから。
・メリットまとめ
トルク効率は確かに大事そうな気がする。
・不明点まとめ
ペダリングスムーズネスはよくわからん。0%がいいというふうに書いてあるサイトも散見される。
きちんと考える前はパイオニア一択だと思ってたけど、よくわからなくなってきた。
ただ、やはりパイオニアのペダリングモニターモードにおける、力の方向が二次元でわかるというのは大きいかな。
※後日談
パイオニア買った人たちやGARMIN買った人たちに聞くと、結局ペダリング改善等には役立ててないとのこと。
とりあえず見てるけど、普段の練習をしっかりするほうがいいとのことになったらしい。
そしたらただ正確なパワーを堅実に図れるものがいいのかも。
パイオニア使ってる人が、クランク込みで考えると安いから次はSHIMANO買おうかなと思ってる、と言ってました。
※さらに後日談
GARMIN Vector 3買ったので、FTP計測してペダリングの指標をみてみました。
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