金持ち父さん貧乏父さん 読後感
最初に書いておこう。これは良書だった。
金持ち父さん 貧乏父さん:アメリカの金持ちが教えてくれるお金の哲学」 を読んだ。
もう10年以上前からある本で、改訂版が2013年に出ている。
学生のころから存在は知っていたけれど、なんとなく手を出せずにいた本。
興味はあるけれど、なんかカネカネ言ってるみたいでなんだか読むのに気が引けていたというのもある。
しかし、社会に出て働き始めて、少しずつ貯金もできてきたけれど、果たしてこのままでいいのだろうか、という漠然とした不安も感じる。
お金は持ってるだけでは増えないし、むしろインフレが起これば価値が下がってしまう。
額面上の数字は減らないけれど、価値としては減ってしまう。
なんだかそのままでいいのかなと。でもどうしていいかわからんしなあ。
冷静になってみると、意外とお金というものの考え方、取り扱い方について知らないぞ、と気づいた。
きちんとお金、というものについて考えたことがない。
世の中お金が全てだとは思わないけれど、あれば嬉しいし便利。
ある程度のものごとはお金があればうまくいく。
お金が無ければ困るし不便。
だいたいのことはうまくいかないし制限される。
人生でできることの選択肢が大きく狭まってしまう。
その程度のことしか考えたことがなかった。
そこで手にとって読んでみることに。
結論から書くと、このタイミングで読んでよかった、と思った。
もう少し早くに読んでも良かったかもしれないけれど、お金というものに対する危機感や関心、これからの生き方を決めにかかっていない時期に読んだとしても、実感がわかなかったかも知れない。
ちょうど働き始めて半年、ぐらいの人が読むのにオススメだろう。
まあ読むのが遅すぎる、ということはないようにも思うが、できるだけ早いうちに読んだほうがいいと思う。
時間がまだあるうちに。
内容としては、いわゆる受験に成功し、大学に残り、そのまま働き続ける父親と、自分でビジネスを展開し、資産を形成する友達の父親のことについて書かれているところから始まり、どんどんお金に関する考え方、捉え方が展開されていく。
実際のテクニカルな稼ぎ方、とか、これだけ稼げばこうなれます、みたいな話ではなく、ただ冷静にお金に関して向き合った結果、そういう考え方になっている、といった印象だ。
ただお金というものについて書かれているというのではなく、お金と人生との関係、関わり方、ものの見方が書かれていて、なるほどと思ったり、そういう考え方なのか、という驚きもある。
とにかくどんな手段を使ってでも金を稼ぐのだ、それをどれだけ増やせるか勝ち組だ、というような欲にまみれた品のない内容ではない。
タイトルにあるように、これはお金に関する「哲学」なのだ。
全てに同意できるわけではないが、理にかなっている意見だと思うことがほとんどだった。
悪い習慣についてもたくさん書かれていて、自分が陥ってしまっている悪いループに気づけたりするし、できるところから変えていこうか、という気にもなる。
それはお金に関してだけでない。
結局は自己投資、自分の能力を高めるのが大事、といったことに関してだ。
ずっと長く昔から読まれているのがわかった気がした。
そんな内容だった。
これからも少しずつお金というものについて考えていこう。
生きる上では必要なことだ。
欲に飲まれてしまわないように、けれども忌避してしまうこともないように。
バランスをとってお金というものに対して向き合っていこう。
金持ち父さん 貧乏父さん 、おすすめです。