フレームの買い替えに際して考えること
みなさんはフレームの買い替えに際して何を考えるだろうか。
格好良さ、メーカー、フレームの材質、平地向きorヒルクライム向き?
2台目以降になると、自分の脚質や乗り方のスタイルもわかってきて、1台目よりもよりこだわったフレーム選びができる気がするだろう。
新しくフレームを買えば、きっと自分はもっとレベルアップしてより速いサイクリストになれるに違いない、などど思ってみたり。
自分はそう思っていたが、2台目のフレームを買ってちょっとイマイチだった、という人に出会ったので記録しておこうと思う。
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自分はCANNONDALE CAAD10に乗っている。
ベースは105組で、クランクはBB30にsuginoのアダプタをかませてデュラのノーマルクランク、リアディレーラはアルテというまぜこぜ。
CAAD10をSHIMANO化したときは変速性能のよさに感動した。
脚質は平地向き。登りもぼちぼち行けるけれど、平地のほうが得意。
次買うときは硬めのエアロフレームなんていいなあなどと妄想しているところ。
本題に戻って。
峠を走っているときに、かつてCAAD10に乗ってたという登りが速い人に出会った。
自分も昔、それに乗ってたんですよ、と話しかけてくれた。
チタンフレームに乗ってて、軽快にダンシングする方でみるからにクライマーな感じのひと。
話しながら登っていると、いま考えればそのフレームに乗ってた時が一番ガッツがありました、とおっしゃっていた。
マシンのグレードアップを測って、カーボンフレームを買ったものの、なぜかそれから急にやる気というか、ガツガツした感じがなくなってしまった、と。
結局カーボンなんてもう買わない、って思って清水の舞台から飛び降りる覚悟でチタンフレームを買った、とのこと。
CAAD10からフレームだけ変えようと思ったら、よっぽどいいフレームじゃないと後悔するよ、って。
そうなのか、とちょっと衝撃を受けた。
なぜだろうか、なんとなく考えてみた。
そして思ったことには。
CAAD10に乗ってるころは、いっぱしの自転車乗りになりたいけれど、装備としてやや貧弱に思ってしまうから、それに張り合うためには速く走るしかない、と感じているのかもしれない。
レース会場に行けば、CAAD10なんでほとんどいない。ほぼみんなカーボンフレームの高級ラインナップ。
基本アルテ組み以上がスタンダードみたいな感じ。やっぱりちょっと引け目を感じざるをえない。
そして、カーボンフレームを買ってしまうと装備として胸を張れる装備になってしまうから、自分がいっぱしの自転車乗りになれたような気がして、なんだかやる気が削がれてしまうのかもしれない。
または、アルミに乗ってるころは、まだ自分はカーボンを買えばさらに速くなれるんだ、と感じているので自分の伸びしろを自覚できるけれど、
いい装備にしてしまうと自分の限界がそこに見えるようで、自分に言い訳が効かなくなってしまうから、自分の限界を見たくなくて乗らなくなってしまうのかもしれない。
今の自分がまさにそうだ。
昔の自分のように走れないことが嫌で、走りたくない。
もっと練習すれば走れるようになるかもしれないけれど、ならないかもしれない。
練習してなければそりゃ速くは走れないから言い訳ができるような気がしてしまっている。
しかし年上の人たちから見れば、いまからまだまだ10年はバリバリ走れるなんて羨ましい、と思えるだろうし、実際きちんとトレーニングすれば行けるだろう。
ただ、なんだか頑張りきれない。
怪我したらしょうがないし、もっと仕事を頑張らねばならないような気もしているし。
あとは、単純にCAAD10がいいフレームだからだよってもおっしゃってた。
ちょっと妥協して少し安めのカーボンフレームなんて買っちゃうと、何だこりゃってなってしまうらしい。
剛性なのか、乗り心地なのか、なんなのかは突っ込めなかったけれども。
CAAD10はカーボンキラーとかいってるぐらいだしね。
乗りごこちはシートポストとサドルとハンドルをカーボンに変えたりすればだいぶ改善させることはできるし、そもそもCAAD10は乗り心地はいいフレームらしいし。
あとは単純に重さ。
アルミフレームはやっぱりちょっとだけ重いかな。
カーボンの軽さはダントツだ。
加速が違う。
ぐだぐだ書いてしまったけれど、要するに、単純にフレーム買い換えたら速くなれるってものじゃないってことをわかっておくべき。
買ったことで満足してしまったり、モチベーションが急に保てなくなったり、あんまりアップグレードされた感がなかったりしてしまうこともある。
結局、エンジンは人間なのだから、そこをないがしろにしない。
覚悟して買うべきかもね。